南洋徒然草

南の島へ移住したオヤジの徒然日記

フィリピン永住ビザ獲得への道(3)

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二日後、朝8時30分に日本大使館に到着し、ケソンシティーの警察本部で指紋を押捺した書類を事務員に渡すとともに、大使館発行の「警察証明書の引換券」を貰い、9時30分にイントラムロスの移民局本部に着いた。ただし警察証明書のオリジナル入手は2か月先になるので、今日行ったって申請できる訳ないのだが、女房および親族と出来る/出来ないの賭けをしたので一応来ることにしたのだ。一昨日同様に移民局ビルの前には「ノータリー(公証人)」と叫ぶ客引きがウヨウヨしており、奴らをかき分けて総合受付を目指すと、カウンター内には一昨日のいい加減なあんちゃんがいたので嫌味ぐらい言ってやろうと奴の列に並ぶことにした。

5分待って自分の順番が来たので開口一番「あんたは日本大使館に行けば警察証明書すぐに貰えると言ってたけれど、実際は2カ月かかるんだよ」と言ったが、相手は、ああ・・そうなの・・へー・・みたいに平然としている。女房の従妹が「この引換券が日本大使館に申請をした証拠です。2か月後にオリジナルを提出するから13Aビザの手続きを今日やりたいんだけど」と頼むように言うと、あんちゃんは「うーん・・」という感じでちょっと唸った後「じゃあさ、日本の警察証明書は後で出すことを約束します、という内容の声明文を作って公証人の認証を貰って来てよ。そしたら今日申請出来るからね。」と言った。エッ・・従妹の言った通りフィリピンの役所って案外いい加減に出来てるな。どうやら賭けは筆者の負けらしい。

客引きの後をついて移民局の隣のビル(Bank de Oroが目印)の1階にある公証人事務所に到着。ただ事務所と言ってもビルの中にあるのではなくて、ビルと川岸の間の空きスペースにテント張って開業してるだけなんだけどね。粗末な席に着くや公証人の親父が筆者の書類を点検しはじめ、これとこれとこれがね・・と公証人の認証が必要な書類や不備な点を説明し始めたが、こんなテント暮らしの雲助公証人のいう事なんて当てになるか・・と親父の言うことは全部無視して、移民局のあんちゃんが言ってた声明文だけ作成を依頼した。

親父はオーケーノープロブレムとか言いながら秘書役の眼鏡の女に何やら指示をしたところ「警察証明書の発行に時間がかかるので、移民局へは後から提出することに責任を負います」という文書があっという間に出来上がった。俺と親父が話している時はアイフォンばっかり見てたけど、このメガネ女は仕事が早い。費用は300ペソ。支払いを済ませると、親父は陽気な声で「何か書類が足りないと言われたらウチに来なよ~」と言った。

移民局の総合受付に戻り公証人の認証入り声明文を見せると、「書類はこれで良し。では15番の窓口に行って」というので、パスポートや銀行通帳ほか全ての書類を15番カウンターのネーちゃんに提出し、筆者の待ち番号を貰った。15番カウンターは書類審査の受付窓口で、隣の16番カウンターに待ち番号がボードに書き出されると申請は受理されたことになるらしく、後日の面接スケジュールが書いた紙を渡され、はい今日はお終いです、お帰りくださいとなるらしい。朝早く来た甲斐があって移民局は結構空いてるので、まあ1時間くらいで終わるかなと思って女房と無駄話をしていたが、その実1時間たっても筆者の待ち番号が書き出されない。

遅いなぁ・・とイライラすること更に30分、ついに筆者の待ち番号が16番ではなく15番カウンターに書き出された。何だろうと思って行くと「夫婦共同の声明書に公証人の認証が押されていません」と書類を突っ返された。今から公証人のところに行って認証貰って来いということだ。あら~・・あの雲助公証人の言ってることは本当だったのだ・・でも移民局のホームページには声明書には公証人の認証が必要だとは書いてないんだけど・・。従妹を公証人の元に走らせてから20分後、認証のつかえた声明書を15番のネーちゃんに手渡すと「じゃあそこでちょっとお待ちください」と言われた。書類も直したしそろそろ終わりかなと思って待つこと1時間、だんだん移民局も人が増え始めて空き椅子が無くなりつつある。やっと筆者の待ち番号がボードに・・と思ったらまた15番カウンターだった・・・・。